チャットと瑠南の物語

チャット

瑠南(ルナ)

ジャッコ
       
こちらは猫の額のチャットと瑠南を小山奈緒(noa)さんと琴坂映理さんが描いてくれた作品です。
時空を超えた猫達の物語です。
      
直線上に配置
        
■ 「約束の夏」 作:小山奈緒(noa)
         
あの夏、風に飛ばされた麦わらぼうしをねーちゃんと一緒に追いかけると、
ひまわり畑にたどり着いた。
「チャット!あそこに麦わらぼうしあるわよ」
ねーちゃんが指差す方を見ると、おれの麦わらぼうしが落ちていた。
あれ?中に黒いカタマリが入ってるぞ…?
近づいてよく見ると、黒猫が麦わらぼうしの中で寝ていた。
「あの…これ、おれのぼうしなんだけど…」
すやすや寝ている黒猫に申し訳ないと思いつつも、声をかけた。
「むにゃ…なんだか安心するニオイだったから、つい寝ちゃった…。ごめんなさい」
「いや、いいよ。キミ、名前はなんていうの?家はどこ?」
「ぼく、名前ないんだ。帰る家もない…」
黒猫は寂しそうに俯いてしまった。
      
「じゃあ『猫の額』に行くといいよ!
おれのとーちゃんとかーちゃんがきっとなんとかしてくれるから。
おれの名前はチャット。こっちはジャッコねーちゃん。
あ、おれのことは兄貴だと思ってくれよ!」
「フフっ。可愛い弟がまたひとり増えたわね。あたしがジャッコ。よろしくね!」
「チャットにーちゃんとジャッコねーちゃん、ありがとう!
ぼく家族なんて初めてだよ…」
黒猫は今にも泣きそうだった。
「『猫の額』に行けばきっと全ての願いが叶うよ。
それとひとつだけ、おれと約束して欲しいことがあるんだ。それは————」

******

あれから、黒猫は無事『猫の額』にたどり着けたようだ。
「瑠南」と言う、素敵な名前もつけてもらえたらしい。さすがとーちゃん。
瑠南は今日もおれとの約束をちゃんと守ってくれている。さすがおれの弟。
え?どんな約束をしたかって?
それは男同志の約束だから、……秘密 
         
■ 「星の子瑠南」 作:琴坂映理
       
第一話 「星の子が来た日」 (右から読んでください)
       
      
第二話 「子分の心得」 (右から読んでください)
      
       
          
つづく  
                                                                  ポン太
 
       
直線上に配置
      
小山奈緒さん、琴坂映理さん、ありがとうございました。
         
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